【国際ネゴシエーター島田久仁彦氏×川嶋治子】 『無敵の交渉術:相手の深層心理が見えてくる傾聴とは?』
国際ネゴシエーターとして、国際紛争の調停、国家間の交渉、多国籍企業のM&A交渉を手がける島田久仁彦さんと弊社代表川嶋が対談させていただきました。
対談の様子はPodcast番組「川嶋治子のLead Yourself, Lead Others!」にて音声でもお聴きいただけます。
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国際ネゴシエーター島田久仁彦氏×川嶋治子『無敵の交渉術:相手の深層心理が見えてくる傾向とは⁉︎』
川嶋治子(以下、川嶋): この番組(podcast番組「川嶋治子のLead Yourself, Lead Others!」)のコンセプトの一つに世界で活躍するトップリーダーをゲストにお招きする、というものがあるのですが、今日はなんと、まさに世界を舞台に国際紛争の調停や企業のM&Aの交渉といった非常に重要な案件のネゴシエーションを手がけられている大変素敵なゲストをお招きしています。
「交渉」と言うと、言葉のイメージから、相手に勝つ、相手を打ち負かすというイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれないのですが、真の交渉、究極の交渉というのは戦わない交渉術。今日お招きしているゲストはまさに戦わない交渉術を専門になさっているエクセレントネゴシエーターでもいらっしゃいますので、今日はその辺りもお伺いしていきたいなと思っております。本日のゲストをご紹介したいと思います。国際ネゴシエーター 島田久仁彦さんです。くにさん、今日はよろしくお願いいたします。
島田久仁彦氏(以下、島田):よろしくお願いいたします。
川嶋:最初に私から簡単にくにさんのご経歴をご紹介させていただきたいと思います。くにさんは「最後の交渉人」「最高の交渉人」と異名を持たれている国際ネゴシエーターの方で、こういう方が日本人でいてくれるということ自体が私はとても誇らしいなと思っていますし、飲み友達で一緒にお肉を食べたりと非常に親しくさせていただいている大好きなお友達でもあり、本当に尊敬するグローバルトップリーダーのお一人だと思っていますので、今日お招きできてとても嬉しく思っています。ご経歴は、国連でコソボ紛争や被害ティモール等の国際紛争の調停を手がけられた後に、独立され株式会社KS International Strategiesを設立されています。現在は各国政府、国内外の企業様のクライアントを持たれており、交渉に関するアドバイザリー業務、コンサルティング業務を手がけられています。あらためて、くにさん今日はありがとうございます。今日はよろしくお願いいたします。
島田:お招きいただきましてありがとうございます。よろしくお願いいたします。
国際交渉人とは
川嶋:今、私からオフィシャルなご経歴をご紹介させていただいんですけれども、くにさんのご活動はとても幅が広いので。TVのコメンテーターもなさっていますし・・・
島田:はい、そうですね。
川嶋:リスナーの方の中には、国際交渉人って日頃どんなことなさっているんだろう?と関心を持たれる方もいらっしゃると思いますので、最初に自己紹介を兼ねて日頃のご活動についてご紹介いただけますか?
島田:わかりました。どうもありがとうございます。国際交渉人、地政学リスクアドバイザーの島田久仁彦と申します。今十分、広くご紹介頂いたんですが、恐らく「国際交渉人」というのが少しひっかけ問題でございまして。
川嶋:引っかけ問題?(笑)
島田:実はわざわざ「国際」とつけたのは、やっている内容はさほど違いはないんですが、あえて「国際交渉人」と名乗ると、何をやっている人なのかな?と人に興味を持ってもらいやすいので、そこから二度目の質問をいただきやすいということで「国際」とつけているというのが一つ。
川嶋:なるほど。
国家間交渉、多国籍企業M&A、FBAI捜査官への交渉指導
島田:それと、案件としましてはどうしても国際案件が多くなって、国と国との間を繋ぐだとか、多国籍企業の吸収合併、国境を超えたお仕事をさせていただいたりだとか。最近だとアメリカにある連邦捜査局FBIにCrisis Negotiation Unit(クライシスネゴシエーションユニット)というのがありまして、銀行強盗、飛行機のハイジャック、国際テロリストといわれる方達が誰かを誘拐したという際に、その誘拐犯に対して誰かが人質開放の交渉をするわけですが、私はアメリカ人じゃありませんので、FBIの代わりはできませんので、FBIの捜査官のトップの方達を鍛え上げてどういうメンタリティでこの交渉に臨めばいいのか、どういう点に気をつければ相手の本人も気づいていないような本心、何を狙いにしているのか読み解けますよということをお教えしたりしています。
また最近だと日本でもよく言われております、事業承継ですね。お父さん、お母さんが高齢化してきてそろそろ継いでほしいと。継いでくれる人がいないのか、あるいは、今まで知らなかったような親戚が出てくるといったパターンが両方あるわけなんですけれど。実は東南アジアでもラテンアメリカでも結構多い問題になってきていまして、結局、誰が一番CEO、プレジデントとして、次の全体の経営を見るのに適任なのか。長男長女が一番向いていると言われてきた社会から、実は違うと、それぞれ適性があるよと。その適性を見極めるような事業承継に関わるようなお仕事、次を担っていくリーダーを見つける、見つければ今度はトレーニングをする。というところをコミュニケーション、交渉というところからアプローチしています。
川嶋:なるほど。非常に面白いですね。国際テロリストの方達の交渉をする方達のトレーニングまでされてるとは知らなかった・・・。
島田:そうですね。はい。
川嶋:話せることと話せないことが非常にたくさんあると思いますので、今日は公開で話せるところのお話をぜひお聞きしていきたいなと思います。実際に交渉をします、と一口に言っても背景にある知識って膨大なものがあるのではないかと思っています。
島田:はい。
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