人事戦略は経営戦略@富士通本社
【人事戦略は経営戦略@富士通本社】
富士通様本社で「人事戦略は経営戦略」と題して、人的資本経営についてのセミナーに登壇しました。
IT、金融、メーカーなど、様々な業界から、プライム上場企業を中心に、取締役、執行役員、本部長クラスの皆さまがご受講されました。
役員クラスの方々も多かったので、今日は、私からのインプットに加えて、ワークやディスカッションを通じて、各社の取り組み共有、活きた事例からお互いが学びあえるワークショップ型で進めました。
2040年には1100万人労働人口不足になるという未来予測が出ている日本。
人手不足倒産が過去最多を記録し、日本の98%を占める中小企業では、後継者不足による倒産も課題です。
ニーズがあっても、人手不足で売上が上げられず経営が圧迫される、人手不足倒産は今後より増えるだろうと言われています。
採用難や定着率の低下は、業界問わず、日本企業の共通課題。
終身雇用の終焉と、若い世代の価値観の変化が相まって、人材の流動化は高まる一途。
人材の流出スピードに対して、採用が間に合わないという課題認識はすべての企業から語られました。
これからの日本企業は、人材の流動性の高さを前提として、人事戦略を立てていく必要があります。
また、世代間ギャップも、課題の中で大きなウェイトを占めています。
キャリア採用の対象となるミレニアム世代、新卒採用の対象となるZ世代の価値観は、それ以前の世代とは大きく異なり真逆の価値観を持っています。
自己実現に重きを置くミレニアム世代。
デジタルネイティブのZ世代。
自己実現を果たすための会社を選び、仕事を通じて社会により良い影響を与えたいと願う。
自己実現ができない、満足度の低い職場だとわかれば、より良い環境を求めて転職していきます。
しかし、会社の上層部には、ベビーブーマー世代や、団塊ジュニアなどのX世代が多く、彼らの世代の価値観や考え方で、良かれと思って打つ施策が、時代の変化、価値観の変化とマッチしないというケースも出ています。
また、企業と社員の関係性は、上下ではなく、対等なパートナーシップの関係性に変化をしています。
パーパスの重なりが、企業と個人をつなぐものとなり、パーパス経営をし、トップメッセージを明確に出している企業とそうでない企業では、優秀な人材を惹きつけられるか否かに大きな差が出ています。
企業が選ぶ側だったパワーバランスは終わりを迎え、企業も候補者を選び、候補者も企業を選ぶ時代。
企業は、自分たちが見られている意識、比較され、選ばれる側になっているという意識の転換も必要です。
ネームバリューや条件ではなく、共感で企業を選ぶ時代。
ワークショップでは、自社のミッションや想い、自社の魅力を言語化してもらうワークも行いました。
「自社には魅力がないと思っていたが、自社が持つ価値を再発掘する大切さを痛感した」
「言語化が大切。役員だけでなく、若い世代に任せて、自社の想いや魅力を発信することも必要だと思った」
「一度退職した人を温かく迎える、アルムナイ制度は人口減少時代には大切な取り組み。自分たちの器を大きくしなければいけないと気づいた」
「奇を衒った(てらった)施策ではなく、本質的に、自社の存在意義、何を目指し、どんな会社を作ろうとしているのかを言語化し、発信することで、自社にフィットした人材を惹きつけられると気づいた」
など、とても前向きなご感想をいただきました。
企業変革はリーダーシップあってこそ。みなさんの意思決定や取り組みがより良い未来を作ることを信じて。これからも応援しております。
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